ボトックス療法とは
ボトックス療法とは、ボツリヌス菌が産生する毒素(ボトックス・ビスタ)を使い表情筋を麻痺させ表情皺を改善させるもの。毒素を使うというと、怖いような感じを受けるかもしれませんが、以前より眼瞼痙攣に対して承認され、安全性も認められ、美容医療として使用が急速に伸びてきています。効果は3日くらいから出始め、2週間でピークに達し、3~4ヶ月で消失します。そのため追加の治療が必要となります。
また脇汗の治療としてボトックスが保険適応となりました。汗をかく夏場だけ汗を止めたいと言われる患者さんが多いようです。
ボトックスとは
ボトックスは神経伝達物質「アセチルコリン」の伝達を止める働きがあります。筋肉が緊張している部分にボトックスを注入すると、筋肉の緊張がとれ、リラックスした状態になるのです。
以前よりチックや斜視、斜頚など、筋肉の活動亢進から起こる多くの疾患に用いられてきました。眼瞼痙攣の治療薬として、厚生労働省の認可を受けており、その安全性はすでに確立されています。
ボトックス治療について
美容治療に応用され始めたのは1980年代後半からで、2002年にはしわ治療薬として米FDA(米食品医薬品局)認可を受けました。眉間の縦ジワ、額の横ジワ、目尻のカラスの足跡のような表情ジワには、ボトックス注入が有効です。シワを取るというよりも、筋肉の収縮を弱め、麻痺させることで、シワ取り効果が得られます。
機序は不明ですが、ボトックスを注入することで、その部位の肌のハリも現れ、10歳ほど若返って見える方が多くアンチエイジングにお勧めの方法です。
また、えらの筋肉に注入することにより「小顔」にしたり、脇下に注入し多汗症を改善することも可能です。
注射後、2,3日後より効果が現れ始め、2週間で効果は最大になります。通常効果は3~4ヶ月続きます。
治療対象
- 腋窩多汗症
- 筋肉と直行するもので、額・眉間・外眼角などの表情皺です。
- 作用機序は不明だが、肌のきめが整い皮膚の引き締め効果があるといわれています。